RSウイルスの重症化をシナジスで予防しよう!
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ダウン症の赤ちゃんは基本的に身体が弱いです。
風邪をひきやすかったり、治りづらかったり。。。
そのため、地域で受ける定期予防接種以外にロタウイルスワクチン等の任意接種のものも含め、受けれるものはすべて受けておくことが推奨されています。
RSウイルス予防のシナジスは通常受ける予防接種とは違いますが、ダウン症の場合受けておくことを勧められます。
我が家のダウン症の息子クンも生後2ヶ月の8月から接種を開始したので、まとめてみました!!
RSウイルスとは
RSウイルスとは乳幼児に呼吸器感染症を引き起こす原因となるウイルスです。
大人が感染しても軽い風邪のような症状が現れるだけで済みますが、早産児や心臓、呼吸器等に病気を持っている場合や、免疫不全やダウン症の赤ちゃんが感染すると重症化する場合があります。
RSウイルスは風邪のような症状で始まりますが、急に悪化し細気管支炎や肺炎になることがあります。
そしてウイルスが肺の奥に入り込み重症化すると、呼吸困難がみられることがあるため注意が必要です。
感染してしまったら有効な治療薬はなく、対症療法を行うことになります。
そのため、しっかりと予防することが重要となります。
RSウイルスの症状
潜伏期間は4~5日で、鼻孔、口腔、咽頭の上気道では鼻水や咳(嘔吐を伴う場合も)、ノドの痛みや腫れ、発熱などが起こります。
その後、肺や細気管支などの下気道では、呼吸が浅くなり呼吸数が増える、呼吸がゼイゼイし鼻で息をするようになる、ミルクなどが飲めないなどの症状が起こります。
下気道にRSウイルスが入りこむと重症化する危険性があります。
赤ちゃんが入院を余儀なくされる約半数はこのウイルスが原因です。
流行する時期
1年を通じて感染がみられますが、特に多いのが秋から春にかけてです。
今年(2017年)に関しては8月ですでに流行していると病院で聞きました。
基本的には9月から4月頃までが流行期とされています。
ただ、年によって流行する時期に違いがありますので、毎年この時期!とはっきりとは言えないようです。
シナジス接種の対象者
対象となる赤ちゃんは出生後または1ヵ月健診時に医師から接種を勧められることが多いです。
シナジスの保険適用が認められているのは次の条件です。
予定日よりも早く生まれた早産児
・在胎週数が28週以下で、流行開始時に12ヶ月齢以下の赤ちゃん
・在胎週数が29~35週で、流行開始時に6ヶ月齢以下の赤ちゃん
慢性肺疾患がある
過去6ヶ月以内に気管支肺異形成症などの呼吸器疾患の治療を受けたことがあり、流行開始時に24ヶ月齢以下の赤ちゃん
先天性心疾患がある
先天性心疾患で血行動態(心臓や血流)に異常があり、流行開始時に24ヶ月齢以下の赤ちゃん
免疫不全
免疫不全を伴う、流行開始時に24ヶ月齢以下の赤ちゃん
シナジス接種にかかる費用
体重によってシナジスの投与量が変わります。
息子クンの場合は生後2ヶ月で4㎏だったのですが、保険適用で3万円以上かかりました。
この金額は体重が増えれば増えるほど投与量が増えるので、かなり高額になります。
居住地の乳幼児医療費助成制度の対象となりますので、我が家の場合は全額負担してもらえます。
地域によって助成の対象額が一部なのか全額なのかは異なります。
医療費助成制度が適用でなければ、保険適用であってもとてもじゃないけど受けれない金額です。
シナジスの効果
注射の効果は約1ヵ月持続します。
そのためRSウイルスの流行期間中は月1回の注射を継続して行い、効果が途切れないようにします。
30日間隔で接種することが望ましいようです。
先天性心疾患でシナジスの注射継続中に体外循環(人工心肺)による手術を行うと、血液中のシナジスの濃度が低下し、効果が弱まります。
そのため、術後もRSウイルスの流行期間中の場合は前回の接種から1ヵ月以内であっても、術後の状態が安定したらすぐに接種するようにします。
接種の方法
大腿前外側部に筋肉内注射します。
簡単に言えば、太ももですね。
赤ちゃんの体重によって注射量が変わり、1mlを超える場合は2か所に分けて投与します。
そして、RSウイルスの流行期間(9月~3、4月)に月1回の接種を継続して行います。
1回目の接種は流行開始前に受けると効果的ですが、都道府県によって開始時期が決まっている場合もあります。
東京都の場合は9月開始ですが、神奈川県では8月から接種することができました。
副作用
次のような症状が予想されます。
その他にも気になる症状がある場合には、必ず医師に相談するようにしましょう。
予想される副作用
・発熱
・注射部位の腫れ、痛み
・神経過敏症
・発疹
・肝機能異常
・お腹の調子が悪くなる
・咳や鼻水などの呼吸器症状
重大な副作用
アナフィラキシーショックがあります。
アナフィラキシーとは、注射接種後30分以内に起こる強いアレルギー反応のことを言います。
・冷や汗
・息が苦しくなる
・声が出にくくなる
・吐き気や嘔吐
・全身のじんましん
・顔が青ざめる
上記のような症状に続き、ショック状態になるような全身の激しい反応には注意が必要です。
注意点
以前にシナジス接種後、過敏症状(冷や汗、全身のじんましん、吐き気や嘔吐、息苦しさ、顔面蒼白など)がみられたことがある場合はシナジスの接種はできません。
その他、次の点に当てはまる場合は接種前に医師に相談することが必要です。
・生後から現在までに出血傾向(血小板減少症など)があるといわれたことがある
・生後から現在までにけいれんを起こしたことがある
・予防接種や注射、飲み薬の服用後に発疹やじんましんなどのアレルギー症状がみられたことがある
・ガンマグロブリンなどのほかの抗体医薬品の投与を受けたことがある
・現在、血液の凝固を抑える薬を投与されている
・現在、急性感染症や発熱性疾患にかかっている
・現在、RSウイルスに感染している
・別の注射を受けていたり、薬の服用を指示されている
また、生後6週頃から任意接種も含め、通常の定期予防接種が始まります。
シナジス接種と同じ時期にその他の予防接種ワクチンやインフルエンザワクチンを受ける場合、それらの接種時期を変更する必要はありません。
ワクチンとの併用により副作用の発生する確率が高くなるようなこともないようです。
RSウイルスは1回感染したらもうかからないというようなウイルスではなく、流行期間中に何度でも感染する可能性があります。
そのため、RSウイルスに感染してしまっても流行期間中であれば再感染予防のためにシナジスの接種を継続して行います。
予防は日頃から!
基本的な感染予防対策もとても重要となってきます。
家庭でもできることなので、日頃から次の点を心がけることが大切です。
シナジスを正しく受ける
接種スケジュールを守り、忘れずに受けるようにしましょう。
手洗い、うがい
外出後はまず手洗い、うがいです!
本人だけではなく、家族全員で実施するようにしましょう。
人ごみを避ける
特に流行時期は病原体であるウイルスを少しでも避けるようにしましょう。
家族で体調管理に気を付ける
本人が少しでも風邪のような症状が出たら早めに医師に診せるようにすることはもちろんですが、家族全体で風邪予防に努めることが大切です。
実際に家族から感染することが多いようです。
特に兄姉が保育園など通っている場合は特に気を付けましょう。
家族が風邪予防に努めることが、本人の予防に繋がります。
かかりつけ医を見つけ、少しの鼻水や咳でも油断せず医師に診せるようにしましょう。
もし家族が風邪をひいてしまった場合、家庭内であってもマスクをしましょう。